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コーヒーの香り [エッセイ]

 たまにはエッセイっぽく文章でも書こうかとキーを叩いてる。タイトルは現段階で考えつかないので後回し。書き終わる頃に決まっていればいい。

 

 冬が終わった。東京の桜は今日くらいで散るんだろう。きちんと写真を撮るくらいの気構えがなくて今年もそのタイミングを逃してしまった。上手に撮ろうとは考えてないんだ。「桜を写す」とボクが思案した事実が残るようにしたいなとボンヤリイメージしていただけ。そんな気持ちじゃなかなか実行に移せないのかな。頭の中の自分はいつもシャッターを切っているんだけれども。

 職場に向かう道に薄ピンクの花びらが不規則に舞い落ちる。そんな空間を纏いながらキリスト教系だろうか、伝道師がパンフを持って何か声を発してる。清々しい気持ちでやっているように見えたけれど、その前を無機質に通りすぎる人々とのコントラストがボクには新鮮だった。虚無僧さんが新宿駅に立って経文を唱えながら立っているのを思い起こすと、その対照は一層際立っているような。どちらが良いなんてことじゃないけど、世の多様性に息を飲む瞬間ではある。

 時々、歩く道をちょっとだけ変えてみる。行き交う人々も何だかいつもと違うように見えるものだ。それにこんなに人がいるのに、同じ服を着ている人を見かけることは珍しい。不思議なものだといつも思う。身につけるものはこれほどに様々だが、乗り物はほぼ種類が決まっていて一辺倒に近い。車も同じ車種を一日に何度も見るし、バスや電車には個性を見出すのは難しい。人間、個性に「こだわれる範囲」ってどのくらいなんだろうな。考えてみたけど、難しそうだからやめた。

 自転車には何年も乗っていないな。小さい頃に一度盗まれてしまって悲しかったんだ。ボクの責任だったからすぐには買ってもらえなくて、その後1年間は友達のチャリの後を走ってついていったんだ。タッタッタ。タッタッタ。ちょっと足が鍛えられたかな、あと心もね。走ってたボクの目に映った夕日がとても綺麗だったな。

 自分で自分のレベルが分かるといいなと思う。ドラクエやFFみたいに。でも、はっきり分かるのは年齢くらいなものなんだ。ドラクエは経験値を積めばレベルが勝手に上がる一方で、人生の経験値は積まれ続けていくものだろうけど、経験しただけじゃレベルが上がったとは言えないよね。

「生きてる時間を増やしていくだけで大人になれるって そんな生き方はもうできないはずだから」

 経験と思考と論理を組み合わせて行動に移せたらカッコイイと思う。思考はいつでも成長させられる、気分にさえ負けなければ。人生は勉強だ。感情にいちいち揺さぶられてる人は苦手だな。自分の気分の手綱をしっかりと握っている人がいいな、と、これはボクのわがまま。気分を律する力、それを鍛えられるのは生物多しと言えど人間のみ。人間の特権なんだ。その特権を放棄しちゃうような態度を見ると、ボクはガッカリする。マズイ外食屋に入ってしまうよりもガッカリする。


 あー、今日もコーヒーの香りよし。

 安定感、たっぷりだね。


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