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無理にタイトルを書かせるblog仕様に異議あり [エッセイ]

 エッセイ的なものは記事タイトルから考えると縛られるので、それをつけるのは最後にしよう。

 

 さて、世はなかなか騒がしいようだ。領土問題、原発問題、与野党の代表選挙やら芸能人の情実話題、iPhone5発売の喧騒ナドナド。

 それらは全て事実ではあるだろうけれど、一般庶民として普段の暮らしを送る中では実感に乏しいのが率直なところ。iPhone5の話を通り掛かる電器屋で耳目にするくらいで、自分の周りでこれらのことはほとんど無風だし、よほど毎日の寒暖の差のほうがリアリティがある。 日差しに晒されたり、雨に打たれたりすることのリアルさに比べて、TVやPCの先で映し出されることの「遠さ」について気になったりする瞬間もある。

 「遠い」のにもかかわらず、こうしたことに揺さぶられてしまう不思議。 日々の仕事や趣味や社会活動、つまり「生きる実感」みたいなものと、電波の先の「重大な出来事」とのミスマッチが起きている。自分のリアルと電波の先の話題が合致している人と、そうではない人がいるだろう。絶対数で言えば恐らく後者の方が多いんだろうと思うが、国会で消費税や社会保障の話などが議論される時は「全国民にとって」確かにリアルな問題であろう。

 うーん。じゃあ、日々の暮らしの中で遠い出来事とリアルな事象とをうまく扱いながら生きていくとなると、どういう対処が必要なのだろうかと考えてみる。つまり「バランス問題」についてだ。

 僕を例に取ると学校でバランスについて教わった記憶はない。個別の教科は当然学んだ。体育や美術・技術・家庭科・音楽・道徳・倫理といったものもあまり覚えてはいないが勉強はした。しかし、バランスとなると話は別だ。これは思うに社会生活(家庭生活・学校生活)などで素養が磨かれる類のものかもしれないが、どうもそれだけではしっくりこない。人生の色々な出来事や場面に遭遇する中で、人間がどのようにしてプライオリティ(優先順位)を設定し、もってバランスを習得していくのか。これに戸惑う人が社会や各組織から疎外感を感じて苛まれたりするのだろうかという感じがしないでもない。戸惑うのも無理はない。教わってもおらず、答えもないのだから…。

 そもそも誰も教えてはくれない(少なくとも勉強という意味では)バランスを求められるというのは酷な気さえする。バランス感覚はスポーツ選手のような「ある種の才能に属するものかも」と思うことさえあって、自分の感覚を他者に伝えていくのも簡単なことではない。また、バランス感覚はその人が属してきた「文化圏」にも左右されそうだ。この文化というのは家庭の躾やしきたり、信仰・哲学・道徳・倫理、国家・地域、学校の校則、友だちの雰囲気、読んだ本や聴いた音楽など、様々なベースが織り成して形成されるものなのだろう。千差万別といえばそれまでだが、正誤には馴染まないような気もする。

 世に言う「リーダー」達には共通して、どことなく「自分のバランス感覚」に迷わない人が多いように見える。情報過多な時代にあって、その全てを適正に処理していくことは事実上不可能なのだろう。正誤は結果論のような性質を持っていて、複雑な問題ほど予めその答えが分かるようなことは少ないように感じる。だから「正誤」をあてにして選択をしようとするのは人間のサガではあろうが、答えを出せないままに時間を浪費する可能性が大きい。そう考えると人間に必要なのは「自分が生きる上で重視するポイント」というものを設定しておくことではないかと思うようになった。

 今、僕は「自分一人で処理可能な事案を最大化する」ことに注力してみたいと考え始めている。これは「自らの説明書」を書こうと思案した際にも感じていたことだが、僕は小さい時から個人で処理できることが得意だった。野球やサッカー、バレーボールなどの団体競技では成果は上がらず、テニスや卓球やマラソンなどの個人競技は勝負強かった。これがダブルスとなると途端に弱くなる。一回戦負けがほとんどだったのだ。ブラスバンドや合唱は不得意だが、ピアノやギターなどの個人楽器はそれなりに覚えることができた。どうやら僕は明らかに「個人仕様」なのだ。団体競技に向いていないらしい。簡単に言うと「自分の手に届く範囲のことを洗練していくのが得意」ということ。

 だが、これは多くの人と関わることを捨てたという意味では決してない。 バランス感覚は概して「選択の問題」と「複数事象の取り扱いに関する問題」に集約されると思うが、現段階では「遠くの出来事」に意識を取られるよりも自分の一存で処理可能な範囲を押し広げていくことに、自己の成長を重ね合わせる可能性を見出だせるのではないかと考えているところである。

 

 で、結局、記事タイトルは決まりそうもないな…。
 ツイッターはタイトルをつける必要がないのが便利で気軽なのだと初めて気付いた(笑)


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