オンラインユニットOURCELL ニューアルバム「UNROCK」 [新しいもの]
私の音楽友達というか、知り合いのオンラインユニットOURCELL(アワセル)さんが新作を発表したので紹介します。本稿はTwitterでコメントしたものをまとめたものです(Twitterではコメントが流れてしまい閲覧性が低下するため)。
本日発売のアワセルニューアルバム「UNROCK」について。3回ほど通しで聴いたので感想をば。
んー、このアルバムは「オトコの子のニオイ」が漂ってる。
CD屋に行って洋楽をジャケット買いしながら「カッコいい音楽」を探していた時期って誰にもあるような気がするんだけれど、今みたいにYouTubeとかで気軽に「予習できる」時代じゃなかったから買ってきたCDを開封してプレイヤーにかける時のドキドキ感は強かったと記憶する。そうしたジャケ買いという儀式自体も「ロック」だったし、漁ってたジャンルもまた「ロック」だった。自分としての「当たり」を見つけたら会心の笑顔がこぼれたものだ。
オトコの子には特に多いんじゃないかと思う。そのうちバンドメンバーや楽器へのウンチクなんかを集積していくことに熱心になったり、ね。そう、「UNROCK」はあの「見つけた!」感じを思い出させてくれた作品かな。このアルバムの音自体については「アレな感じ、これの影響かな」的な話はあえていらないと思ってる。ちょうど僕らくらい(アラサーフォー)の世代なら通過してる音って通底してるものだし。
それよりも強く感じたことについて書くことに。
ロックとの距離感というのか眼差しって僕の中にも強く存在するんだけれど、あくまで「聴き手」という感じが自分の中で定まってる。ロックってプレイヤーに「突き放される感じ(近寄れない)」がする音楽だと勝手に思っているんだけれど、それだけ憧憬も強かったりする。そうなんだ、今も「ロック少年だった僕」はそれ自体に取り組もうと考えることも出来なくて羨望の位置にロックを置き続けている(実はGuitarを自分が思うようには扱えなかったことも影響してるけれど)。
そんな立場から見るとアワセルがロックを解釈して世に放ったことは眩しく見えもするかな。この作品はきっと「受け手」以上に「作り手」にとっての歴史に残るように思う。勝手にそう呟きながら聴かせてもらった。
なお、サポートギタリストが3人いるけれど、音を聞きながら「はははっ」と天井見上げてしまった。
通ってたレコード屋を思い出しちゃうくらい素晴らしいプレイ。「上手い」とかだけじゃ出せないものが聴こえてきたのが嬉しかった。
アワセルニューアルバム「UNROCK」、価格を突き抜けた価値あり!曲順通りに聴くべし、最低3回は通しで! 蛇足ながら「ジャンル的なロック」という意味合いだけで捉えないほうがアルバム全体を味わえるんじゃないかな、と言っておく。
メンバー3人様、マネージャー様、お疲れ様でした!
記事終わりにあたって、僕がOURCELLメンバーと合作させてもらったオリジナル曲を貼っておきましょう。動画の左上が僕。
PlaAri+OURCELL=PlaCell
Bet My Life
僕らは今年で30週年を迎えたTM NETWORKの大ファンということもあって、その記念碑的な年に何らかのアクションをしてみようかという意味合いで制作に至りました。そもそも音楽に取り組むようになったきっかけとしてTMの影響はとてつもなく大きかったのです。我々はTwitterやYouTubeをはじめとしたオンラインで繋がった人間同士ですが、その意気たるや「TMの申し子」であることを隠しもしません。青春時代に「ワクワク感」を提供してくれたTMに対する感謝は尽きないというところです。そうした「申し子」的な一ファンとして、その影響のままに自己表現を試みたのが今作品というところでしょう。
曲を通して刻んでいるバッキングピアノは、RUYさんのプレイ(打ち込み!?)したMIDIデータを僕のJD-990で鳴らしたものです。そう、あのJD-800の53番ピアノの音色ですよ。小室先生がラストグルーヴで多用したのをはじめ、globeや安室さん、華原さん等をプロデュースして一世を風靡した「あの音」です。 こういうところにもTMリスペクトが潜んでます。
歌終わりのアウトロ部分ですが、僕のシンセリードについてはポルタメントを弱めに噛ませたmono(単音)からpoly(和音)に移行して、サビのコードを「展開弾き」しています。これは白玉っぽく聴こえるのを防ぐのと、少し上の音階を段階的に含ませることによって最後の盛り上がりを演出するためです。
コメント 0