SSブログ

落としもの(落し物) [明士の日々]

先日、落としもの(落し物)を拾いました。

そういえば、かなり昔にこのブログで「携帯電話を拾った記事」を書いたことがありました。もう4年以上も前の記事でした。
覚えている方、います??





読み返すと懐かしく感じます。

ところで、「おとしもの」で文字変換をかけると、「落し物・落とし物」など、送り仮名に違いがあることに気づきます。
どちらも間違いではないのでしょうけれど、日本語とは難しいものです。
日常生活では「読めれば問題なし」となるのでしょうけれど、言語ってこういう曖昧さがあるんだなと改めて思うのです。
おそらく正確さを追求しようとすると、それだけで人生が終わってしまうような世界です。
まぁ、このような「正確さの追求」については別記事で疑問提起してみるつもりです。

さてさて、その「落としもの」ですが…。

お財布でした。

自分も財布を落した経験があるので、その辛さは身に染みております。

落された方は沈痛な気分となっていたかと思います。

最初に見つけた時には「他の誰かが拾うだろう」とも考えました。

けれど、その誰かに「ネコババされたら落とし主が困るだろう」と思い返して私が拾って警察署へ届けました。

ケータイを拾った時もそうでしたが、警察官の方が自ら書類記入をしてくれました。

財布の場合は隅々まで中身を取り出して、現金を確認するんだそうです。

中身は11,000円ほどの現金と免許証・健康保険証・各種カード等が満載でした。

「自分だったら相当困るなぁ」と思いながら、その作業を見ておりました。

警察官曰く「免許証があるから、データベースから照会して連絡はつくと思います」とのこと。

率直に嬉しく思いました。

仮に落とし主が出てこなかった場合、一定期間の後に所有権がこちらに移るそうなのですが一切の権利放棄をしました。

実は私自身、新幹線で財布を落としたことがあります。

その時は10万円以上の現金と各種カード等が入っておりましたが、なんと、無事に手元に戻ってきたのです。

驚きました。完全にあきらめていたのですから。

心底、感謝しました。ありがたく嬉しかったのです。

「まだまだ見捨てたもんじゃない、この社会も」と思ったものです。

誰が拾ってくれたのかは分かりませんでしたが、私はその時の「恩返し」と思って、落としものを届けるようにしています。

あの時の拾い主の人へ。

ありがとうございました。今でもその感謝は続いています。

報告します。

私もお財布を拾いました。

あなたがしてくれたように、私も同じ対応をしましたよ。

これからもずっと、そうします。

感謝の心を抱きつつ。








あの財布、無事に持ち主の元へ戻ったかな…。








ふと、記事を書く今のこの瞬間も、そんな想いが頭をよぎっています。

nice!(7)  コメント(7)  トラックバック(0) 
共通テーマ:日記・雑感

nice! 7

コメント 7

kyao

うーん…少々大げさかも知れませんが、こういうことこそ「情けは人のためならず」なのかなあと思ったりしました。
同様に「因果応報」ってあまりいいニュアンスで使われることがない言葉ですが、良い事も悪い事も巡り巡って自分のところへ帰ってくるのかなと。だから自分が良い事をしていただいたなら(たとえその相手がどこのどなたか分からなくても)そのお返しをしてあげれば、その「良い事」が別の人に伝わって…人の縁の輪ってこういうもののような気がします。(^^)
by kyao (2009-03-13 11:13) 

参明学士

★kyaoさん、巡り来る「思いやり」の世界を信じたいですよね。損得勘定だけではあまりにも視野が狭い。広く人間世界が、環境が、そして誰かを思うその気持ちが、連関していることを訴えていきたいものと思います。
こんなときに「その証明はできるか?」なんて無粋なことを言う人もありますが、むしろこの世で証明できる物事は少ないものです。特にこの人間事象というものは、「証明」という思考にそぐわない真実を内包しているものですね。
by 参明学士 (2009-03-15 02:19) 

銀鏡反応

私の場合、財布だけでなく、小さなポーチを丸ごとなくしたことがあります。
(苦笑)

仕方がないから警察へと赴き、これこれこういうものをなくした、と説明しました。そうしたら、誰かはわからぬが、篤志家の方が拾って、交番に届けてくれていたらしく、署で預かっているとのこと。早速に係官の方が取り出してくださり、なくしたポーチは無事に手許に戻ってきました。さいわい、お金などの貴重品は入っていなかったのですが…。

今でも、あの時、拾ってくださった篤志家の方に、若し出会ったら、心からお礼を述べたく思っています。
by 銀鏡反応 (2009-03-29 11:35) 

ひろっぴ

学生時代に財布を落とした事がありました。
落としたのはある体育館の敷地だったのですが、毎朝そこを散歩する方が拾って警察に届けてくれていました。
警察からの連絡で取りに行くと、拾った方にお礼をするように言われ、その方の自宅まで行きました。
もちろん大感謝なのですが、見ず知らずの人の住所を警察が教えてくれるなんて。
当時は何等疑問に思いませんでしたが、多分今ではこんな事無いのではないでしょうか・・・。
by ひろっぴ (2009-03-30 09:13) 

参明学士

★銀鏡反応さん、そうですか、ポーチを落とされたことがあるのですね。私だったら案外あきらめてしまって、警察に行かないという選択をしたかもしれません…。届いていて本当によかったですね。メディアでは殺伐とした話題を中心に提供するものですから世に対する期待って浅薄になりがちですが、実社会はもっと弾力性のある善意も内包されているのかもしれません。

★ひろっぴさん、ご無沙汰いたしております。お元気でしたでしょうか?私も財布を数度落としたことがあります。一度は返ってきたことがありますが、後はダメでしたね。

>見ず知らずの人の住所を警察が教えてくれる

これは拾得者が「自分の住所等の伝達に同意するか否か」の意思表明を遺失物届出の段階で警察署に聞かれるんです。ですから、ひろっぴさんの財布を拾った際にはそのような対応をされたのでしょうね。
何にしろ、拾われた方の感謝は尽きぬわけですから、そのお礼の気持ちを伝えたいというのはよく分かります。私の場合、財布を届けてくれた人は「連絡辞退」をされており、御礼をすることができませんでした。その分、こうして別な人へでも同じような対応をするように心がけて、その人への気持ちに応えたいと思うのです。
by 参明学士 (2009-04-02 11:24) 

パソコンオタク

私も財布を落としてしまって
警察署に連絡したら届けられていたということがありました。
本当に届けてくれた方には感謝するしかありませんよね。
その時に拾ってくれた方の住所や電話番号を教えてくれたので、礼を言うために拾ってくれた方に電話をしてその方の家に伺いました。
あの時はとても嬉しかったですね。
私もこれをきっかけに落し物見つけたら警察に届けようと思っています。
by パソコンオタク (2009-04-03 12:38) 

参明学士

★パソコンオタクさん、レスが遅くなってしまい申し訳ありません…。
パソコンオタクさんもお財布を届けてもらったことがあるのですね。本当におっしゃるとおりで、「感謝するしかない」んですよね。嬉しいし、ホッとするというのはまさにこのことです。

>礼を言う

きちっと恩を感じてお礼をすることがまた美しいですね。こうした「恩」と「感謝」の連鎖が社会に広がっていくことを願ってやみません。
by 参明学士 (2009-04-08 01:52) 

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。