National FF式石油暖房機不具合事件

Nationalの不具合ストーブ事件は社会では忘れられてしまったのであろうか。

松下電器からハガキが着いた。正直に言って驚いている。

明らかに私の住んでいるアパート（平成１４年完成）には設置されないようなストーブであるが、余程の大事と判断したのか全戸配布対応をしているようである。つまり、「知人宅で発見した際にも連絡が欲しい」ということを言外に含んでいるのであろう。そうでなければこのように古いストーブの連絡を新築物件に流すはずはない。松下ほどの大企業だから対応できるとも揶揄されそうだが、事はそういう問題ではなかろう。企業としての責任の取り方はここ最近の企業不祥事の中では際立っていると言えそうだ。
事件発生後の対応の遅れや、度重なる修理指導体制の不備、異例の経済産業省指導が入ったことは誰しも知るところではあるが、それでも松下の対応が注目されるのは「それだけ他社・社会が酷すぎる対応」をしているからでもあろう。生命に関わる暖房機不具合に対しての対応としては本来これくらいが「当たり前」なのであろうが、この殺伐とした社会ではその「当たり前」を喪失していると言って過言ではあるまい。某不動産販売会社の無責任さなどとは対照的だ。無責任どころか「人間としての温かみを感じない」おぞましさがある。「何千万もする欠陥物を売りつけて、後のことは知りません」というのは、我が身に置き換えてみれば背筋も凍る話である。購入者の今後の人生を考えると、全く同情する以外にない。余計な借金が数千万…。人生設計どころの騒ぎではない。

ともあれ、せめて自社の不祥事の責任の取り方を少しでも後世の社会に示した「松下」には贖罪の機会を与えても良いのではないだろうか。もちろん、不祥事によって失われた生命は戻ってはこない。絶対的に松下の責任は重い。ただ、２次被害・３次被害を最小限に食い止めようとしている姿勢を感じることはできる。早急にこの問題が処理・解決されることを願ってやまないが、果たしてどうであろうか。

松下幸之助翁ならどのように感じるのであろう。

このハガキを手に取った国民はどのように感じたのであろう。

コメント 7

こんばんは。
上のハガキは私の住んでいるマンションにも来ました。ウチのは平成７～８年ごろ竣工だから、くだんの石油ファンヒーターなどは使っていないのですが、やはり、お隣さんにもこれを使っておられるかどうか聞いてみてください、もし使っておられるようなら至急お知らせ下さるように仰ってくださいという、細やかなる気配りでこのハガキを配布しているのでしょう。
六本木ヒルズ族の例の会社から不動産屋の耐震強度偽装に至るまで、他の企業の失態が取り沙汰される中で、松下のこの対応はイマドキ珍しいといえるほどの丁寧さ、誠実さに満ちています。
本来、企業は、一度不祥事を起こしてしまったら、今回の松下のように八方手を尽くしてしっかりと責任をもって対応しなくてはならないと思います。たとえバカ丁寧と、陰で揶揄されようとも、このくらいはやって当然であろうと思われます。
おそらく松下翁も、今回の同社の対応には、空の上から見て、喜ばれていることでしょう。
それに引き換え、同業他社は…。サンヨーは「解体」と揶揄され、SONYは「らしさを失った」といわれ続け、東芝は防衛関係だか何かで談合にかかわり…などなど、情けない限りでアリマス。
少しはこれらの他社も、松下を見習えばよいと思います。
by 銀鏡反応 (2006-02-22 19:08) 

そうですね、、

生産体制やコストカットノウハウ、そういう物は
どんどん、同業他社に吸収されて行くのに、
こういうクレーム対策、、、色々ですね。
遅々としてそのレベルが上がらない、こういうのはどういう事か、と。。
by アキオ (2006-02-22 19:48) 

うちにも届きました。
うちは石油ストーブはないので関係ないのですが、
実家は・・・・・・もっと古いストーブがあるかも（＾＾；

ハガキを見た時、松下、頑張ってるなぁと思いました。
by on_your_mark (2006-02-22 22:24) 

こんばんは。
そのハガキは見たことはないんですが、捜索を求めているテレビCMが、現在も放送されています。
なんでも、北海道や東北方面に集中して売られていたとかで、年明け以降も呼びかけている始末。
ここまでして呼びかける松下電器の姿勢に頭が下がります。
ちなみに、ウチのストーブも松下製（もちろん、5年ぐらい前のもの）です。

遅れてしまいましたが、お元気で何よりです。
by naitou-sou (2006-02-22 23:32) 

★銀鏡反応さん、松下の対応は少なくとも「知らんぷり」な無責任業者に冷や水をかける結果となりましたね。莫大な費用を投じて問題処理に当たっているのでしょうけれど、それ以上に莫大な信用の失墜を恐れたのでしょう。信用と信頼が企業にとって大前提であることを踏み外してはいなかったと思います。
度重なる失態は松下の重大な瑕疵ですが、少なくとも自分のケツは自分で拭こうとしていることだけは伝わってきますね。松下翁は失態自体を嘆いているでしょうけれど、やはりそうした万が一の場合の対応・対策には万全を期したことでしょう。

★アキオさん、結局は資本主義の悪弊が目立ってしまうのですよね。「金がなくちゃあ始まらない」が合言葉の間は、現状はますます悪くなっていくでしょうね。人間あっての商売。すなわち「信用」が本当はお金を連れてくるんですけれどね…。情けないことに今の企業人たちは、泉の中に落とした鉄の斧を、「金の斧」だと主張するのでしょう。ばれるまではずっとそう言うのでしょう。これを厚顔無恥と呼ぶのでしょうね。

★switchさん、このハガキ届いたのですね。私も実家のことは考えました。そういう意味もこのハガキにはあるのでしょうね。松下、やれることを今はやっていると私も感じます。

★naitou-souさん、社会では忘れてしまっているような問題ですが、松下は粘り強くやっていますね。ある意味で終わりのない戦いでしょうけれど、早期に解決することを願ってやみません。そうは簡単なことではないでしょうけれども…。

＞遅れてしまいましたが、お元気で何よりです。

温かいお言葉ありがとうございます。しばらく姿を消してしまいご心配をお掛けしました。私は元気一杯です。どうぞ、今後ともよろしくお願い致しますm(__)m
by 参明学士／PlaAri (2006-02-23 03:13) 

このハガキ、うちにも来ました。ここまでやらなくとも特に問題視されないだろうに・・・
とか思いながら読みました。しかし、今回の松下の姿勢は大いに評価します。
by ひろっぴ (2006-02-25 00:59) 

★ひろっぴさん、松下は出来る限りのことをしようと懸命なのは伝わってきますよね。問題解決が早まれば良いですね。
by 参明学士／PlaAri (2006-02-28 02:26)